吹き抜けリビングの加湿器は1台で足りる?約63㎡の空間をダイニチ1台で加湿した結果と置き場所

吹き抜けの加湿器は1台で足りる? 約63平米を20畳対応のダイニチ1台で実測。湿度37%から60%まで約100分

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吹き抜けのあるリビングは、冬になると空気がカラカラに乾きます。加湿器を買おうとして、こんな疑問にぶつかっていませんか?

  • 何畳用の加湿器を選べばいいのか
  • 吹き抜けだと、1台で足りるのか、2台必要なのか
  • どこに置けばいいのか

私も、家電量販店で「この広さなら、1台では無理です。2台必要ですよ」と言われました。

結論から言うと、吹き抜けのある我が家は、メーカーの適用畳数(木造和室20畳)の約1.9倍の空間を、ダイニチの加湿器1台で、約2シーズン使って、一度も「足りない」と思ったことはありません。

実測では、加湿器から約6m離れたキッチンで、湿度が37%から60%まで約100分で上がりました。2階の廊下でも湿度が上がっていました。

吹き抜けの大きな窓とシーリングファンがあるリビング

2台買っていたら、置き場所にも、電気代にも、お手入れにも困っていたと思います。ただし、どの家でも1台で足りるとは限りません。この記事では、我が家の条件を全部公開したうえで、ほかの人の事例とも比べています。ご自宅の条件と見比べて、判断してください。

この記事で分かること:

  • 吹き抜けの加湿器は、何畳用を選べばいいか
  • 約63㎡の空間で、1台で使った実測結果(写真つき)
  • 1台で足りる家/2台必要な家の条件
  • 我が家の置き場所と、一般的な置き場所の考え方
  • 湿度が上がらないときのチェックリスト
  • 吹き抜けにおすすめの加湿器(現行モデルと、足りないときの上位機種)
目次

結論のまとめ

疑問我が家の答え
何畳用を選ぶ?木造和室20畳対応の機種で、住宅会社の資料上は約63㎡(メーカーの木造20畳の約1.9倍)の空間が足りた
1台で足りる?足りた。理由は断定できないが、条件(第3種換気、断熱は標準グレード、和室・LDK・2階廊下がつながる一体の空間、シーリングファンなど)を全部公開した
どこに置く?1階ダイニングの壁の近く(床置き、壁から約5cm)。部屋の真ん中だと邪魔になるため。公式の指定(壁から30cm以上)より近いが、足りた。指定どおりの設置をおすすめします
どの機種?ダイニチ LXシリーズ(HD-LX1224を使用)。現行はHD-LX1225(楽天/Amazon)とHD-LX1226(楽天)

この結果は1軒の実測です。すべての家で1台で足りるという意味ではありません。

吹き抜けの加湿器は、何畳用を選べばいい?

畳数表記の読み方

加湿器の「適用畳数」は、木造和室とプレハブ洋室で2種類書かれています。たとえばダイニチ LXシリーズは「木造和室20畳/プレハブ洋室33畳」です。木造和室のほうが畳数が小さいのは、木造のほうが湿気が逃げやすいためです。

LDKの広さは、洋室の畳数で表されることが多いです。木造住宅では、木造和室の表記を目安にすると安全です。

吹き抜けは、床面積より「空間の広さ」で考える

吹き抜けは天井が高く、1階と2階がつながっています。床面積が同じでも、湿度を上げる空気の量が多くなります。比較記事でも、吹き抜けなど天井が高い部屋では、さらに適用畳数の大きいものを選ぶよう案内されています(例:ITmedia(おすすめ加湿器の選び方))。

ダイニチ公式の解説でも、吹き抜けのあるリビングやワイドリビングには、加湿量1,000mL/h(木造和室17畳/プレハブ洋室28畳)〜1,200mL/hのパワフルなモデルが目安とされています(出典:ダイニチ公式:加湿器の種類と選び方)。HD-LX1224は、この目安の上限(1,200mL/h)の機種です。

では、実際には何台必要なのか。我が家の実測を見ていきます。

実測:吹き抜けのある約63㎡の空間を、20畳対応のダイニチ1台で

我が家の条件

項目内容
つながる空間の広さ住宅会社の資料で63.89㎡(39.4畳)。LDK、和室、床の間、階段、2階廊下、吹き抜けを含む合計
内訳の目安LDKのみで36.25㎡(22.4畳)。和室や階段、2階廊下、吹き抜けまで、一体の空間
吹き抜け幅約3m×奥行き約5m、高さ約6m(スマホの計測アプリで実測)。吹き抜けの大きな窓は幅2.5m×高さ2.2m
天井高1階2.75m、2階2.45m
加湿の対象外2階の個室
築年・構造2022年築、木造(メルディア)
断熱アクアフォーム吹付、アルゴンガス入りLow-Eペアガラス。断熱性能は標準グレード
換気第3種換気(熱交換型ではない)
暖房床暖房は使用せず(家にはあります)、エアコンなし
空気の循環吹き抜けの天井にシーリングファン。冬も、加湿器の運転中も回している(風は下から上へ)
加湿器ダイニチ HD-LX1224(木造和室20畳/プレハブ洋室33畳、加湿量1,200mL/h)

メーカーの「木造和室20畳」は約34㎡です。我が家の約63.89㎡は、その約1.9倍にあたります。

なお、この面積は住宅会社の資料の数字です。吹き抜けの面積の扱いは資料の定義によるもので、天井の高さ(空間の容積)は反映されていません。実際の空気の量は、これよりさらに多くなります。

2階から見下ろした吹き抜け。天井にシーリングファンがある

測定条件

  • 測定日:2025年2月7日(金)、晴れ
  • 外気:自宅近くの気象庁のアメダス観測点で、10〜14時は気温約7〜8℃、湿度15〜21%(11時15%、12時18%、13時19%、14時21%)。かなり乾燥した日でした(出典:気象庁「過去の気象データ検索」)
  • 加湿器の運転開始:10:33ごろ。最初は標準モード(約1時間)、その後はecoモード
  • 設定湿度:60%
  • 加湿器の置き場所:1階ダイニングの壁の近く(床置き、壁から約5cm。公式の指定は30cm以上)
  • 湿度計は2か所
    • キッチンの天板の上(壁際):加湿器から約6m離れた場所。HuBDIC(10分おきに記録)
    • 2階の廊下の窓際の棚:置き時計型の湿度計
1階ダイニングに置いたダイニチの加湿器

結果:加湿器から6m離れたキッチンで、約100分で60%に

経過時間時刻キッチンの湿度キッチンの室温
開始直後10:3637%19.8℃
約20分後10:5644%20.3℃
約40分後11:1750%20.8℃
約1時間後11:3754%21.3℃
約1時間20分後11:5757%21.8℃
約100分後12:1760%22.0℃
約2時間後12:3862%22.3℃
約2時間45分後13:1865%22.3℃

2階の廊下の湿度計は、10:33に44%(19℃)、13:36に63%(22℃)でした。1階のキッチンだけでなく、2階まで湿度が上がっていたことが分かります。

注意点が3つあります。

  • 湿度計には個体差があります。 開始時は、2階の置き時計が44%、キッチンのHuBDICが37%と、7%の差がありました。湿度計は、製品によって数%の誤差があります。そのため、2台の数値の直接比較はしていません。それぞれの変化の傾向を見てください。
  • 室温も上がっています。 19.8℃から22.3℃に上がりました。この日は床暖房を使わず、晴れてカーテンを開けて日射を取り込んだため、室温が上がりました。気温が上がると、相対湿度は下がります。それでも湿度が上がったので、加湿の効果は大きかったと言えます。
  • 設定湿度は60%ですが、65%まで上がりました。 湿度計の誤差や、運転の切り替えのタイミングの影響があるかもしれません。

1台で足りる家/2台必要な家

1台で足りるかどうかは、家の条件で変わります。ただ、「この条件なら必ず足りる(足りない)」とは言い切れません。ここでは、確認できた情報を、条件つきで並べます。

加湿器の能力を決める要素(公式の考え方)

ダイニチは、部屋の広さ、天井の高さ、住宅の形態(木造かプレハブか)から、必要な加湿量を計算できるフォームを公開しています。必要な加湿量は、空間の大きさ(天井の高さも含む)、気密性(湿気の逃げやすさ)、換気、壁や床などの吸湿で変わります。

ほかの人の事例と比べると

吹き抜けや広い空間で、1台の加湿器を使った事例を、家の条件とあわせて並べました。

事例(公開年)家の条件加湿器結果
我が家(2025年測定)木造、第3種換気、断熱は標準グレード。63.89㎡(吹き抜け含む)ダイニチ HD-LX1224(1,200mL/h)1台約100分で60%
全館空調の家(2024年)全館空調、吹き抜けあり、約25坪弱ダイニチ HD-184(1,800mL/h)1台1階約55%、2階57%(12月下旬)。前年の象印(4L)より安定
高断熱住宅(2022年)全熱交換型の第1種換気、HEAT20 G3BALMUDA Rain 1台40%台から5日で約52%
吹き抜けのある家(2020年)吹き抜けを含む約40畳(換気・断熱は記載なし)ダイニチ LX-1019(1,100mL/h)1台約1時間で51%、その後約60%
家電Watch(2019年)約18畳のLDK+吹き抜け+リビング階段ダイニチ LXシリーズ「60%は難しく、50%は比較的容易」

この表から言えるのは、次の3点です。

  • 吹き抜けのある家でも、加湿量の大きい加湿器を1台使って、50〜60%に届いた例が複数ある
  • 同じダイニチ LXでも、結果は条件によって違う(18畳+吹き抜けでは60%が難しかった例もある)
  • 「第3種だから足りた」「第1種だから足りない」といった、換気方式だけの説明は、できない

我が家が1台で足りた理由を、断定することはできません。ただ、次のような条件が重なっていたことは事実です。ご自宅の条件と比べるときの参考にしてください。

  • 加湿量1,200mL/hの大きな加湿器を、最初の1時間は標準モードで運転した
  • 1階の和室とLDK、吹き抜けに面した2階の廊下が一体の空間になっている
  • 吹き抜けの天井のシーリングファンで、空気を循環させている
  • 窓は、Low-Eペアガラスで、結露が少ない

2階の個室は、別に考える

我が家の1台は、1階と、つながった2階廊下までを対象にしています。2階の個室(ドアを閉めた部屋)は対象外です。個室を加湿したい場合は、小さな加湿器を別に用意するほうが、現実的だと思います。ダイニチの大きな機種を、もう1台置く必要はありません。

2台目を買う前に、1台で確かめる手順

1台で足りるかどうかは、実際に使ってみないと分からない部分があります。次の順番で確かめれば、2台目を急いで買う必要はありません。

  1. 湿度計を複数用意する(リビング、加湿器から遠い場所、吹き抜けの上など)。加湿器を買う前に、今の湿度を測っておく
  2. 1台を1〜2週間使う。立ち上がりは標準モード、湿度が上がったらecoモード、という使い方で様子を見る(電気代が気にならなければ、ずっと標準モードでも構いません)
  3. 湿度計が目標(一般に40〜60%)に届いているか確認する
  4. 届かない場合に限って、2台目を検討する。2台目を置くなら、対角線上に離して置くと、全体に届きやすくなります
  5. 機種選びに迷うときは、ダイニチ公式の必要加湿量計算フォームで目安を確認する

購入前に、保証や返品の条件も確認しておくと安心です。

吹き抜けでの置き場所

1階と2階のどちらに置いても、空間がつながっていれば、もう一方の階まで湿度が上がった事例があります。 我が家は、1階に置いて、2階の廊下まで上がりました。どちらが良いかを比べた実測は、我が家にはありません。まず、事例と、一般的な考え方、公式の指定を整理します。

1階に置いた例と、2階に置いた例

事例置き場所結果
我が家(2025年2月、ダイニチ HD-LX1224)1階ダイニングの床置き約6m離れたキッチンで60%、2階廊下でも63%
20代からの家作り(2020年、LX-1019)2階(子どもが2階にいることが多いため)1階リビングの湿度が、40%→47%(15分後)→51%(1時間後)→約60%
20代からの家作り(2023年)1階と2階に1台ずつ。3月10日以降は2階のみ運転3月17日に、1階67%、2階61%。季節が進んで外気の湿度が上がったことも影響。間取りによって変わると注記されている

この表から言えるのは、つながった空間なら、1階に置いても2階に置いても、もう一方の階の湿度が上がった例があることです。どちらが効率的かは、家の間取りや、人がいる場所で決めるのが現実的です。

置き場所の考え方:公式の指定と、一般論

HD-LX1224の取扱説明書(7ページ「設置のしかた」)には、置き場所について次のように書かれています。

  • 壁や家具、カーテンなどから、左右と後ろは30cm以上、上は1m以上離す
  • 直射日光や冷気の影響を受けやすい窓際から離して置く
  • 水平で丈夫な場所に置く
  • エアコンや暖房機の温風が、直接本体に当たらない場所に置く
  • カーテンなどで、吹き出し口や、背面の温湿度センサーをふさがない
  • 設置状況によっては、正しい湿度を表示しないことがある。部屋の空気の循環をよくして使う

出典:ダイニチ HD-LX1024/1224 取扱説明書(公式PDF)

一般には、「床から70〜100cm程度の高さに置く」「窓際や壁際は避ける(結露の原因になる)」「24時間換気の排気口の近くは避ける(湿気が外に出てしまう)」と言われています。ただし、床置きについての記述は取扱説明書にはなく、「70〜100cm」は公式の指定ではなく、一般論です。

我が家の置き場所

我が家は、1階ダイニングの壁の近くに、床置きしています。部屋の真ん中に置くと、邪魔になるためです。後ろの壁との距離は、約5cmです。

正直に書くと、これは取扱説明書の指定(30cm以上)より近い置き方です。この置き場所でも、約6m離れたキッチンや2階の廊下まで湿度が上がり、約2シーズン使って足りないと思ったことはありません。ただし、指定を外れた使い方なので、おすすめはしません。

背面には温湿度センサーがあり、壁が近いと、湿度の判断に影響する可能性があります。これから置く方は、取扱説明書の指定(壁から30cm以上)を守って置いてください。我が家のように、指定より近くても使えたという話は、「置き場所が多少悪くても、能力に余裕があった」という参考程度に受け取ってください。

給水は、1日1回、朝にしています。タンクが大容量なので、手間は全くありません。

1階ダイニングの壁際に置いたダイニチの加湿器(リビング側から)

なお、置き場所を変えて湿度を比べる測定は、していません。「ここに置くのが最適」とは言えませんが、「部屋の真ん中を避けて置いても、足りた」という実例として参考にしてください。

湿度が上がらないときのチェックリスト

加湿器を置いても湿度が上がらない原因は、加湿器の能力不足だけではありません。2台目を買う前に、次を確認してください。置き場所(窓際、壁、カーテン、エアコンの風、排気口)は、前の章に書いたので、ここでは省きます。

  • 湿度計が、加湿器の吹き出し口の近くや、エアコンの風が当たる場所にないか
  • 加湿器の設定湿度が低すぎないか(HD-LX1224は50〜70%を5%刻みで選べます)
  • フィルターが汚れて、加湿力が落ちていないか
  • 暖房(特にエアコン)で、空気が強く動いていないか
  • ドアや開口部が開きっぱなしで、加湿していない部屋に湿気が逃げていないか

吹き抜けにおすすめの加湿器は?方式と機種

方式の比較

方式吹き抜けでの向き不向き
ハイブリッド式(ダイニチ LXなど)加湿量が大きく、大空間向き。手入れも比較的ラク。我が家が選んだ方式
スチーム式(加熱式)水を沸かすため、消費電力が大きくなりやすい。手入れは楽だが、家庭用は加湿量が小さい機種が多く、吹き抜けのような大空間には、能力の面で不利(下の比較を参照)
超音波式家庭用は加湿量が小さく、吹き抜けのような大空間には力不足になりやすい。水道水のミネラルが白い粉になることもある

足りないと感じたら:2台目より、上位のパワフルモデル

我が家は、LXシリーズ1台で足りましたが、吹き抜けがもっと大きい家や、湿気が逃げやすい家では、足りない場合もあります。そのときは、2台目を買う前に、加湿量の大きい上位機種を検討する方法があります。ダイニチには、パワフルモデル(PNタイプ)があります。

機種適用床面積(木造和室/プレハブ洋室)最大加湿量タンク消費電力(標準/eco、50Hz)重さ
HD-LX1226(参考)20畳/33畳1,200mL/h7.0L665W/20W約6.3kg
HD-PN15625畳/42畳1,500mL/h12.0L(6.0L×2個)380W/28〜31W約9.4kg
HD-PN18630畳/50畳1,800mL/h12.0L(6.0L×2個)390W/42〜47W約9.4kg
HD-PN24640畳/67畳2,400mL/h12.0L(6.0L×2個)806〜818W/63〜77W約9.6kg

出典:ダイニチ公式 PN・PCタイプ(2026年モデル)。HD-LX1226のスペックは、後ろの表(1225と1226)を参照

我が家は、パワフルモデルを使ったことがありません。スペック表から言えるのは、加湿量が大きいぶん、本体も大きく重い(約9.4kg以上)ことです。置き場所の余裕も、確認してから選んでください。事例では、全館空調で吹き抜けのある家が、加湿量1,800mL/hの機種(旧型のHD-184)1台で、50〜60%で安定していました(前の章の事例表を参照)。

スチーム式(象印)との比較

人気の高い象印のスチーム式(EE-DD50)と、HD-LX1224のスペックを比べました。

項目象印 EE-DD50ダイニチ HD-LX1224
適用床面積(木造和室/プレハブ洋室)8畳(13㎡)/13畳(22㎡)20畳(34㎡)/33畳(55㎡)
加湿量480mL/h(定格)標準1,200mL/h、eco600mL/h
消費電力立ち上げ時985W、加湿時410W標準665W、eco23W(50Hz、最大値)
加湿量あたりの消費電力(概算)約0.85W/(mL/h)(加湿時)標準で約0.55、ecoで約0.04
タンク約4.0L7.0L

出典:象印公式 EE-DD35・50、ダイニチ HD-LX1224取扱説明書

※「加湿量あたりの消費電力」は、消費電力を加湿量で割った概算です。カタログ値の比較で、実際の電気代とは違います。象印のEE-DD50は、小さめの部屋向けの機種で、大空間向けのモデルではありません。同じ大きさの空間を加湿するなら、1台あたりの加湿量が大きいダイニチのほうが、台数を増やさずに済みます。

私が象印を選ばなかったのは、手入れの楽さより、加湿量と電気代、そして子供のやけどの心配を重視したためです。家庭の状況によっては、象印が合う場合もあります。

LXシリーズの注意点と、向かない人

使ってみて、またスペックを見て、買う前に知っておきたい点をまとめます。

  • 早く湿度を上げたいときは、標準モードを使う:ecoだけでも、湿度は45〜50%まで3〜4時間で上がります(標準の半分の加湿量でも、着実に上がります)。早く上げたいときは標準が向いていますが、消費電力は大きくなります(最大665W)
  • 手入れが必要:トレイとフィルターは、放っておくとヌメリやにおいが出ます。使い捨てのトレイカバーで楽になりますが、消耗品の費用がかかります
  • 置き場所の余裕が必要:取扱説明書では、左右と後ろは30cm以上、上は1m以上空けるよう指定されています
  • 加湿量には上限がある:1,200mL/hです。我が家は大きい吹き抜けでも足りています。ただ、これより吹き抜けが大きい家や、湿気が逃げやすい家では、足りない可能性があります。
  • 本体が大きめ:重さは約6.4kg、タンクは7.0Lです(1225・1226の外形寸法は、幅405×奥行390×高さ289mmです)

こんな人には、向かないかもしれません。

  • 手入れの手間を、できるだけ減らしたい人(この場合は、象印などのスチーム式が合う場合があります)
  • 本体の周りに、指定の余裕を取れない人

HD-LX1226とHD-LX1225の違いと、どちらを選ぶか

私が実測に使ったのは、旧モデルのHD-LX1224です。2024〜25年の冬に、ヤマダ電機で値引きしてもらい、税抜31,800円(税込34,980円)で買いました。現在は、2025年発売のHD-LX1225と、2026年8月27日発売のHD-LX1226があります。

項目HD-LX1225(2025年)HD-LX1226(2026年)
適用床面積木造和室20畳/プレハブ洋室33畳同じ
加湿量標準1,200mL/h、ターボ1,300mL/h同じ
消費電力(標準)665/675W同じ
消費電力(eco)23/28W20/22W
重さ約6.5kg約6.3kg
販売価格の例(楽天、2026年10月3日確認)楽天(ケーズデンキ)38,280円楽天(ケーズデンキ)51,480円

※価格は日々変わります。上の金額は、2026年10月3日に楽天(ケーズデンキ)で確認した販売価格の例(税込)です。1226はAmazonでは取り扱いが見つかりませんでした。Amazonの価格を含め、最新価格は、下のリンク先で確認してください。

加湿の基本性能(加湿量1,200mL/h)は、1224・1225・1226で同じです。私が実測したのは1224だけですが、同じ加湿量なので、1225や1226でも同様の結果が期待できると考えています。

かんたんフィルタークリーナー(背面のエアフィルターを左右にスライドして掃除できる機能)と、スマートリモコン対応は、1225と1226の両方にあります(出典:ダイニチ公式 HD-LX1225、ダイニチ公式 2026年モデル)。

  • 価格を抑えたい人:1225。同じ楽天(ケーズデンキ)で比べると、1226より約13,200円安く、加湿の性能は同じです
  • 電気代や軽さを重視する人:1226

HD-LX1225(スノーホワイト)

HD-LX1226(スノーホワイト)

※楽天の価格は2026年10月3日時点です。色(スノーホワイト、モスグレー、チャコールブラック)は、リンク先で選べます。

運転のしかた・電気代・運転音

我が家の運転のしかた

  • 最初の1時間だけ標準モード、その後はecoモード
  • 設定湿度は60%
  • 朝から日中はつけっぱなしにして、夜、寝る前に切る

最初の1時間でぐっと湿度を上げて、その後は、ecoモードで維持します。

HD-LX1224の操作パネル。標準モード、設定湿度60%、湿度表示は61%

1日の流れは、シンプルです。毎朝、標準モードで運転を始めて、湿度が上がったらecoに切り替えます。切り替えは、運転切換ボタンを押すだけです。

標準モードを一日中つけておくと、電気代が気になる(節約したい)ので、普段はecoで運転しています。一度湿度を上げさえすれば、ecoでも、そのまま維持できます。

朝から最初からecoで運転したことも、ありました。そのときは、45〜50%くらいまで上がるのに、3〜4時間かかりました(測定ではなく、使っていての記憶です)。早く湿度を上げたいときは標準、時間がかかってもよければecoから、という使い分けができます。

電気代の目安(公式スペックからの試算です)

※この章の数字は、ダイニチ公式のスペック表をもとにした試算で、ワットモニターでの実測ではありません。

取扱説明書の仕様表(25ページ)では、HD-LX1224の標準モードの消費電力は665W(50Hz)/675W(60Hz)、ecoモードは23W(50Hz)/28W(60Hz)です(最大値)。ターボは670/680W、加湿量は1,300mL/hで、設定湿度に達するまで最長1時間運転します。ここでは50Hz地域の値で計算し、電気料金は31円/kWh(税込)としました。標準モードは、設定湿度に達すると加湿量を自動で調整するため、実際の消費電力は、最大値より小さくなります。

運転モード消費電力1時間あたり
標準約665W約20.6円
eco約23W約0.7円

我が家は、朝8時ごろにつけて、夜9時ごろに切るので、1日13時間運転しています。この運転時間で計算すると、次のようになります。

  • ずっと標準モードなら、1日約268円(30日で約8,040円)
  • 標準1時間+eco12時間(我が家)なら、1日約29円(30日で約880円)

標準モードは、最大の消費電力で計算した値なので、実際はもう少し小さくなります。電気料金は、契約のプランや季節による運転時間で変わります。

電気料金の値上がりもあって、使う前後の電気代の比較はできません。ただ、標準モードは最初の1時間だけなので、電気代が大きく増えたという印象はありません。

運転音

運転を始めて最初の、強めに運転している間は、それなりに音がします。ただ、会話やテレビが聞こえにくくなるほどではありません。標準モードは、湿度が目標に近づくと自動で調整するので、音は気にならなくなります(取扱説明書の仕様では、標準モードの運転音は最大34dB、最小13dBです。感じ方には個人差があります)。ecoモードでは気になりません。夜、狭い個室で使うときは、標準モードでもすぐに湿度が上がるので、すぐに無音に近くなります。吹き抜けのある広いリビングで、夜に運転したことはありません。

窓の結露

吹き抜けの窓(幅2.5m×高さ2.2m)は、あまり結露しません。加湿器を使い始めてから、結露が増えた印象もありません(測定ではなく印象です)。

お手入れ:毎回乾かすのが面倒な人は、使い捨てを使う

1年目は毎回、水を抜いて洗って乾かしていました。2年目にサボったところ、翌日にはヌメリが出て、フィルターのにおいが取れなくなりました。

そこで使い始めたのが、純正の「カンタン取替えトレイカバー」と、交換用の「抗菌気化フィルター」です。汚れたらトレイカバーごと交換できるので、気持ちが楽になりました。今も使っています。

取扱説明書(別売部品)の品番は、トレイカバー(3枚入)がH011504、抗菌気化フィルターがH060520です。交換の目安は、フィルターが5シーズン、トレイカバーが1シーズンです。

なお、Amazonのトレイカバーの商品ページには、適合機種として旧機種(LX1019〜1221)しか書かれていません。ただ、HD-LX1224とHD-LX1225の取扱説明書には、別売部品としてH011504が載っています。購入前に、品番(H011504)を確認してください。

HD-LX1224のトレイと青い気化フィルター

2台買っていたら?

もし2台買っていたら、どうなっていたか。考えてみました。

  • 2階の個室で使えますが、そのために、こんなに大きな機種は必要ありません
  • 1階に2台置くなら、置き場所に困ります
  • 電気代も気になります
  • お手入れが2倍になります

私の家では、2台目に、メリットはありませんでした。LXシリーズ(1224を使用)なら、1台で全く足りるというのが、約2シーズン使った感想です。

よくある質問

吹き抜けがあると、加湿器は何台必要ですか?

家の条件によります。我が家(標準グレードの断熱・第3種換気)は、吹き抜けを含む約63㎡の空間を、1,200mL/hの1台で加湿できました。ほかにも、加湿量の大きい1台で50〜60%に届いた事例があります。ダイニチ公式の必要加湿量計算フォームで目安を出し、まず1台で、湿度を測りながら確かめる方法をおすすめします。

吹き抜けの加湿器は、1階と2階のどちらに置くのがいいですか?

我が家は、1階の壁から約5cmの場所に床置きして、2階の廊下まで湿度が上がりました。一方、2階に置いて、1階の湿度が約60%まで上がった事例もあります。つながった空間なら、どちらの階でも届いた例があります。ただし、公式の取扱説明書は、壁から30cm以上離す指定です。置き場所による差は、我が家では測っていません。一般には、床から70〜100cmの高さに置くのがよいと言われていますが、これは公式の指定ではありません。まず取扱説明書の指定を守ってください。

吹き抜けの加湿器は、何畳用を選べばいいですか?

木造和室の適用畳数を基準に、吹き抜けの分は余裕を見るのが一般的です。我が家は、木造和室20畳対応の機種(約34㎡)で、約63㎡の空間を1台で加湿できましたが、家の条件によって変わります。

加湿器を、適用畳数より広い部屋で使うと、足りませんか?

足りるかどうかは、条件で変わります。ダイニチ公式の解説では、「適用床面積が実際の部屋より小さいと、加湿がなかなか追いつかない」と案内されています。そのため、基本は、適用畳数に収まる機種を選ぶのが無難です。

我が家は、木造和室20畳対応(約34㎡)の機種を、約63㎡(約1.9倍)の空間で使い、1台で足りました。ただし、条件が重なっての結果で、ecoだけで運転を始めても湿度は上がりますが、時間がかかります。先に、ダイニチ公式の必要加湿量計算フォームで目安を出し、湿度計で確かめながら使ってください(出典:ダイニチ公式:湿度が上がらないときのチェックポイント)。

HD-LX1226は、吹き抜けのある家で使えますか?

私が実測したのは、旧モデルのHD-LX1224です。HD-LX1226は、加湿量(最大1,200mL/h)と適用床面積(木造和室20畳/プレハブ洋室33畳)が、1224と同じなので、我が家の実測は目安にできると考えています。ただし、1226そのものでは測っていません。家の条件が違えば、結果も変わります。ダイニチ公式の必要加湿量計算フォームで目安を出して、湿度計で確かめながら使ってください。

HD-LXC1200EやHD-LX1026とは、何が違いますか?

HD-LXC1200Eは、ダイニチのWebショップ限定のモデルで、色はスノーホワイトだけです。公式ページでは、HD-LX1226と同じ内容(加湿量1,200mL/h、タンク7.0L、約6.3kg)で載っています(出典:ダイニチ公式 2026年モデル)。HD-LX1026は、加湿量が960mL/h(木造和室16畳/プレハブ洋室27畳)で、ダイニチ公式が吹き抜けの目安とする1,000〜1,200mL/hを、少し下回ります。吹き抜けのある家では、1,200mL/hのHD-LX1226(またはHD-LXC1200E)のほうが、公式の目安に合います。

木造和室とプレハブ洋室で、適用畳数はどう違いますか?

同じ加湿器でも、木造和室のほうが、プレハブ洋室より畳数が小さく表記されます。木造のほうが、湿気が逃げやすいためです。LDKの「畳数」は洋室換算が多いため、木造住宅では、和室の基準を目安にすると安全です。

まとめ:吹き抜けの加湿器は、まず1台で試してみてください

我が家は、メーカーの適用畳数(木造和室20畳)の約1.9倍の空間(約63㎡、吹き抜けを含む)を、ダイニチの加湿器1台で、約2シーズン使って、足りないと思ったことはありません。

  • 約6m離れた場所で、約100分で湿度が37%から60%になりました。2階の廊下でも、湿度が上がっていました
  • ただし、これは1軒の実測です。我が家の条件(第3種換気、標準グレードの断熱、1階の和室とLDKと吹き抜けに面した2階の廊下がつながっている、など)を、全部書きました。ご自宅の条件と見比べてください
  • 店員さんに「2台必要」と言われても、すぐに2台買う必要はありません。まず1台で、湿度計で確かめてからで、遅くありません
  • 1台で足りないと分かったら、足りない分に合わせて、もう1台を買い足してください

ダイニチの必要加湿量計算フォームで目安を出して、湿度を測りながら、使ってみてください。

小・中サイズの加湿器を2台そろえるより、まずはダイニチのLXシリーズを1台買って、様子を見る。それでも足りなければ、足りない分に合わせて、もう1台を買い足す。そうしたほうがいいと、我が家で使って思いました。

今買える現行モデルは、HD-LX1225とHD-LX1226です(違いは「HD-LX1226とHD-LX1225の違いと、どちらを選ぶか」の章に書きました)。

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